薪作りを始めたい人
「薪を自分で作ってみたいけど、どんな木を使えばいいのか分からない。チェンソーや斧は必要なのか、乾燥期間や保管方法も知りたい。初心者でも分かるように教えてほしい。」
こういった疑問に答えます。
本記事の内容
・薪作りに向いている木
・薪作りに必要な道具
・薪作りの基本手順
・薪の乾燥期間
・薪の保管方法
・初心者が失敗しやすいポイント
・林業現場で感じる薪作りのコツ
この記事を書いている私は、北海道で林業の仕事をしています。
現場経験は13年以上あります。
薪作りは、ただ木を切って割ればいいというものではありません。
木の種類、乾燥、保管方法によって、燃え方がかなり変わります。
初心者向けに、できるだけ分かりやすく解説します。
薪作りは「木選び」と「乾燥」が大事です
結論から言うと、薪作りで大事なのは、木選びと乾燥です。
どんなに立派な薪でも、乾いていなければよく燃えません。
乾燥していない薪は、火がつきにくいです。
煙も出やすく、ストーブや煙突にも負担がかかります。
逆に、しっかり乾燥した薪は火がつきやすく、燃え方も安定します。
薪作りは、切る作業よりも「乾かす作業」がかなり大事です。
薪に向いている木
薪に向いている木は、基本的には広葉樹です。
広葉樹は火持ちがよく、薪ストーブやキャンプにも使いやすいです。
代表的な木は、次のようなものです。
・ナラ
・カシ
・クヌギ
・サクラ
・イタヤカエデ
・タモ
・ニレ
・クルミ
・白樺
北海道では、地域によって手に入りやすい木が違います。
私の感覚では、イタヤカエデ、クルミ、白樺、ニレ、タモなどは身近な木として見ることがあります。
ただし、同じ広葉樹でも、木によって燃え方は違います。
火持ちがいい薪
火持ちを重視するなら、硬い広葉樹が向いています。
ナラやカシなどは、薪として人気があります。
火持ちがよく、薪ストーブにも向いています。
ただし、硬い木は割るのが大変なこともあります。
初心者が手作業で割るなら、木の太さや節の多さも見た方がいいです。
火がつきやすい薪
火がつきやすい木もあります。
たとえば白樺は、火がつきやすい木として知られています。
焚き付け用として使いやすいです。
ただし、火持ちは硬い広葉樹ほど長くない場合があります。
薪は、火がつきやすい木と火持ちのいい木を組み合わせると使いやすいです。
薪に向かない木
薪にまったく使えない木というわけではありませんが、使いにくい木もあります。
たとえば、乾きにくい木、煙が多い木、割りにくい木、ヤニが多い木などです。
針葉樹も薪として使えますが、火持ちが短かったり、火力が強く燃えやすかったりします。
キャンプや焚き付けには使いやすいですが、薪ストーブで使う場合は注意が必要です。
特に、乾燥していない木はおすすめしません。
生木は燃えにくく、煙も多くなります。
薪作りに必要な道具
薪作りに必要な道具は、作業内容によって変わります。
代表的なものは次のとおりです。
・チェンソー
・防護ズボン
・ヘルメット
・防護メガネ
・防振手袋
・安全靴
・薪割り斧
・薪割り台
・くさび
・メジャー
・薪棚
・ブルーシート
・含水率計
初心者が最初にそろえるなら、チェンソー本体よりも安全装備を忘れないことが大事です。
チェンソーを使うなら、防護ズボン、ヘルメット、安全靴はかなり重要です。
薪作りは楽しい作業ですが、油断すると危険です。
薪作りの基本手順
薪作りの流れは、ざっくり言うと次のようになります。
- 木を用意する
- 必要な長さに切る
- 薪割りをする
- 風通しの良い場所で乾燥させる
- 雨を避けて保管する
- 乾いた薪から使う
順番に説明します。
手順1. 木を用意する
まずは薪にする木を用意します。
自分の山や許可を得た場所なら問題ありませんが、勝手に山の木を切ったり、落ちている木を持ってくるのはトラブルの原因になります。
薪材を手に入れる方法としては、
・知り合いからもらう
・伐採業者から譲ってもらう
・森林組合や業者から買う
・原木販売を利用する
・自分の所有地の木を使う
などがあります。
初心者は、まずは無理に山から取ってくるより、薪材として販売されている原木を使う方が安全です。
手順2. 必要な長さに切る
次に、チェンソーで木を必要な長さに切ります。
この作業を玉切りといいます。
薪ストーブで使う場合は、ストーブに入る長さに合わせて切ります。
一般的には30cm〜40cmくらいの薪が多いですが、使うストーブや焚き火台によって合う長さは違います。
最初に長さを決めて、メジャーや印を使ってそろえると、後で使いやすいです。
長さがバラバラだと、薪棚にも積みにくくなります。
手順3. 薪を割る
玉切りした木を、斧や薪割り機で割ります。
木は割ることで乾きやすくなります。
太い丸太のままだと、乾燥にかなり時間がかかります。
薪を割るときは、木目を見ることが大事です。
まっすぐ割れやすい木もあれば、節が多くて割りにくい木もあります。
無理に力だけで割ろうとすると疲れます。
割りにくい木は、くさびを使ったり、薪割り機を使ったりするのもありです。
手順4. 風通しの良い場所で乾燥させる
薪は、割ったあとに乾燥させます。
ここがかなり大事です。
薪は風通しの良い場所に積みます。
地面に直接置くと、湿気を吸いやすくなります。
下にパレットや角材を置いて、地面から離すのがおすすめです。
薪は、雨を完全に避けることよりも、風が通ることが大切です。
もちろん、上からの雨は避けた方がいいですが、横まで完全に覆ってしまうと乾きにくくなります。
手順5. 雨を避けて保管する
薪は、乾燥中も保管中も雨対策が必要です。
おすすめは、上だけ屋根やシートで覆い、横は風が通るようにする方法です。
ブルーシートで全体を包み込むと、中が蒸れて乾きにくくなることがあります。
薪は、空気を通しながら保管するのが基本です。
薪棚があると、見た目もよく、乾燥もしやすいです。
薪の乾燥期間
薪の乾燥期間は、木の種類、太さ、割り方、保管場所、地域の気候によって変わります。
目安としては、半年から1年以上は見ておいた方がいいです。
硬い広葉樹なら、1年から2年くらい乾燥させた方がいい場合もあります。
北海道のように冬が長い地域では、乾燥の進み方も季節に左右されます。
春から夏にかけて割って、風通しの良い場所で乾かすと乾きやすいです。
薪作りは、使う直前に作るより、翌年分を先に作っておく感覚が大事です。
乾いた薪の見分け方
乾いた薪かどうかを見るポイントは、次のとおりです。
・軽くなっている
・木口に割れが入っている
・叩くと乾いた音がする
・持った時に湿った重さがない
・火がつきやすい
・煙が少ない
ただし、見た目だけでは分かりにくいこともあります。
確実に確認したいなら、含水率計を使う方法もあります。
薪ストーブで使うなら、薪の水分量はかなり大事です。
乾いていない薪を使うと、煙やススが増えやすくなります。
薪の保管方法
薪は、保管方法で状態が変わります。
基本は、次の3つです。
・地面から離す
・風通しをよくする
・上からの雨を避ける
地面に直接置くと、下の薪が湿気を吸います。
できれば、パレットや角材の上に積むといいです。
また、壁にぴったりくっつけるより、少しすき間を作った方が風が通ります。
薪棚を作る場合も、風の流れを考えると乾燥しやすくなります。
初心者が失敗しやすいポイント
薪作りで初心者が失敗しやすいのは、次のような点です。
1. 生木をすぐ使う
切ったばかりの木は水分が多いです。
すぐに燃やそうとしても、火がつきにくく、煙が多くなります。
薪は乾かしてから使うものです。
2. 太いまま乾かす
丸太のまま置いておくと、乾燥に時間がかかります。
早く乾かしたいなら、割ることが大事です。
薪は割ることで表面積が増えて、乾きやすくなります。
3. ブルーシートで全部包む
雨を避けたい気持ちは分かります。
でも、薪全体をシートで包むと、風が通らず乾きにくくなります。
上だけ覆って、横は風が通るようにする方がいいです。
4. 長さがバラバラ
薪の長さがバラバラだと、積みにくく、使いにくいです。
最初に長さを決めて切ると、後が楽です。
ストーブや焚き火台に合わせて長さをそろえましょう。
5. 安全装備を使わない
薪作りでは、チェンソー、斧、重い丸太を扱います。
安全装備を使わないのは危険です。
特にチェンソー作業では、防護ズボン、ヘルメット、安全靴を使いましょう。
少しだけだから大丈夫、という油断が一番危ないです。
薪作りで大切な安全意識
薪作りは、慣れると楽しい作業です。
でも、危険もあります。
チェンソーで切る時、斧で割る時、丸太を運ぶ時、積む時。
どの作業にもケガのリスクがあります。
特に気をつけたいのは、
・無理に重い丸太を持たない
・疲れたら休む
・チェンソー作業では安全装備を使う
・斧を振る周りに人を近づけない
・足元を安定させる
・一人で危険な作業をしない
このあたりです。
薪作りは、急ぐ作業ではありません。
安全に、少しずつ進めることが大切です。
初心者はまず少量から始めるのがおすすめ
初心者が薪作りを始めるなら、最初から大量に作ろうとしない方がいいです。
まずは少量から始めて、
・木の切り方
・薪の割り方
・乾燥の進み方
・保管場所
・自分の体力
を確認しましょう。
薪作りは、思っているより体力を使います。
特に太い木や節の多い木は大変です。
最初は、細めの木や割りやすい木から始めるといいです。
まとめ:薪作りは乾燥と保管が大切です
薪作りは、木を切って割るだけではありません。
本当に大事なのは、乾燥と保管です。
薪作りの基本は、次の流れです。
・薪にする木を用意する
・使いやすい長さに切る
・斧や薪割り機で割る
・風通しの良い場所で乾燥させる
・雨を避けて保管する
・乾いた薪から使う
初心者は、まず少量から始めるのがおすすめです。
そして、安全装備をしっかり使いましょう。
チェンソー、斧、丸太を扱う作業は、油断すると危険です。
薪作りは大変ですが、自分で作った薪で火を起こす楽しさがあります。
キャンプ、薪ストーブ、サウナ、ピザ窯、燻製など、薪があると楽しみも広がります。
このブログでは、今後も薪作り、チェンソー、林業道具、山仕事について、現場目線で分かりやすくまとめていきます。

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